Kokone-works

好き放題に、「お酒を飲んだ勢いで」。 サークル活動、はじめました。「ここだけネバーランド」というサークルの主催です。 

ラブライブ!サンシャイン!! #3「ファーストステップ」

トリビア:沼津には5DXがある。

 一応本家1期三話「ファーストライブ」に対応する話。
目新しい事をやるより、前作のオマージュや「今、ラブライブをとりまく」状況、シナリオの穴を埋める方向性で下地を強化しようというやり方、私は支持します。

 たとえば、前作でにこの初登場が何故サングラスにマスクなのか、というのがいまひとつわからなかった(あるいは顔バレを避けるためというのであればあまりに単純すぎる)のに対し、ヨハネには高校デビューの失敗(外から身を守るため)という理由づけがなされていたりしますね。最後にマスクをとったのは、たぶん何かを決意したからで、そういうのに心を動かされます。

 ファーストライブ。講堂にちらほら人がいるというのは誇張もなく、なんとも言えないリアルさ。そして集まってくる人。ダイヤの「これは今までのスクールアイドルの努力と町の人の善意があっての成功」というのは、たぶん今のサンシャイン!!支持の状況を表している、という解釈はめからうろこ。だからこそ前作を踏襲した展開がおもしろく映ります。体育館の後ろからロングでステージを捉えるショットがこのエピソードのベストショットです。

 

千歌「奇跡だよ!」「名前決めようとしてるときにこの名前(Aquors)に出会ったの」というのは、ARIAの灯里さんみたいなロマンチストな性格付けですね。ぶっちゃけ人為でなければありがたいところ。

 

 

ラブライブ!サンシャイン!! #2「転校生をつかまえろ!」

 あれ、千歌ちゃんの「変われると思った曲」って「ユメノトビラ」って言ってたけど、1話見るにそれって「START:DASH!!」じゃないの……? キャラの一挙手一投足も1話に比べ単純化されてるのはまずい。ルビィちゃんはかわいいけど半ば動物化されていて逆に個性が失われてる。

 

・一応、梨子の転校の理由とトラウマ(スランプ)克服と千歌の作詞という、創作の如何たるやがメインテーマの回。海に潜ろうとしていた理由が「音を聞くため」。トラウマで想像力を失った人間がもう一度なにかをつかみ、そのうえで誰かに表現の手ほどきを与える話……なんだけど、段取りがものすごい簡素に片づけられるのが惜しい。ところでピアノが弾けなくなるというシークエンスは『おジャ魔女どれみ』でどれみが発表会で最初の音を間違えて泣き出してしまうトラウマを抱えていたことを思い出します。表現という行為は実際「公衆の面前にさらす=毀誉褒貶をダイレクトに受けることになる」ということでものすごい勇気が必要で、出来栄え云々問わず、表現者を尊敬する所以です。

(追記)一応梨子の言う「海の音」ってたぶんわからない人が多いと思うので解説を加えると、これ、サラスヴァーティー(弁才天)さまのご利益のことである。沼津にある浮島沼では、 かつて弁才天さまの信仰が盛んであって、今でもお寺に祀られとります。弁才天様というのは、勝負事や音楽のご利益のある神さんですね。いや、ラブライブって女神さまの話って側面あるから……。

リンク

弁才天 - Wikipedia

浮島沼 - Wikipedia 

 

・ダイヤの「認められないわァ」という理由付けに「μ's/スクールアイドルを実は誰よりも愛しているから」という要素が付加されて、2期のおさらいをクイズ形式でやるとこはおもしろい。バス車中のルビィの目線はなにかワケありげで、ダイヤのスクールアイドルへの情熱と妹の関係にはなにか関わりがあるのかな。ヨハネの自己紹介にものすごく憧れていたあたり、かよちんの話路線そのままでいってしまう可能性もあるけどそれは凡庸すぎるから、ヨハネ周りの話を並行的にすすめつつ掘り下げていってほしい。『中二病でも恋がしたい!』の六花に描写されていたように、彼女の中二病や自己防衛の要素を、ルビィの性格とからめれば、かなりコクのある物語が見られそうな気がするのだ。

 

・演出面。いつもの「暗がりの中=想いを隠している」、というとこはちゃんと踏襲。『ラブライブ』アニメにおける暗がりとは、心の穴なのである。当然光はその対でその闇が晴れるということで、今回は海からの日の光と月の灯。本家1期3話の客席の闇とステージの灯りから続く対比ですね。

 ちゃんと先が気になる作りになっているので、うまくいってほしい。

 

ラブライブ!サンシャイン!! #1「輝きたい!」

 おお。劇場版で絶望してたところだったので大して期待値あげずに臨んだけどちゃんと面白い。よかった……。

 OPの振付が僕今とそれ僕の組み合わせであるところだったり、感情が高ぶると風が吹いたりダンスを始めてるとか、意図的な本歌取りをやろうというのを感じる。本家に寄せながら、これといって特徴のない子を主人公に添えてたり、けっこうメンバーに対して全ての作業をべったり(まあこれはルフィを意識したんだろうけど)だった穂乃果に対して「音楽の勉強したろ」という意地を見せるところに十分差別化/ストーリーとキャラ魅せのブラッシュアップを感じられる。

 生徒会長(イエローバスター。ちなみに中の人は実際にクラシックバレエを習ってた)にいつもの展開で「ノー」を突きつけられるのに、元から「スクールアイドルが嫌い」といわせる前に、先に部員集めしてた千歌に知らず知らずのうちに妹を青ざめさせてしまう、という描写を入れたり、ダイバーの子(果南)が財閥の子(で小原=オハラと……)にイチモツ持ってたり、梨子の転校が理由ありそうなど、勢いまかせだけでなく伏線描写をところどころ入れてるのがいい。ちゃんと先が気になります。「普通の人間だとおもって過ごしてたら歳だけ食っちゃってた」はちょっと泣きそうになった。

 ただ、駄目なところも気になって、なんで冒頭で千歌ちゃんは秋葉にいたのか説明がなかったりする。別にわざわざ秋葉でUDXのモニター……じゃなくても動画配信やラブライブ大会現地参加じゃダメだったんだろうか。というか、このシリーズ、頑なに本大会描写をしないよなあ……それをやると誇張表現としてのミュージカルがやりにくくなるという面はあるんだけどさ。
 一応ラブライブは「オリ曲じゃなきゃダメ」ってレギュレーション設定明かされるのはいいんだけど、基本、(ライブチケ当てて高まれられればいいだけのサルを除いて)みんな知りたいのって審査基準とか、大会の様子だと思うのよ。他のスクールアイドルがただの背景ってのはあんまりでしょ。ドラマ版『ROOKIES』じゃないんだから。

 また、ラストのダンスは「お約束:1」だから必要なんだけど、まだ梨子の入部を取り付けられていないのに一緒に踊ってるというのは、(今後入部という「お約束:2」が待ってるのだとしても)お約束:1描写をするために、お約束:2に足元からめとられたり、というとこが少し無理やり感はあったとも。

 でも面白かったので、たぶん最終回まで継続視聴します。伏線回収、よろしくお願いします。

 

劇場版501(ビーバップみのる) ※R18

 久々の投稿ですが、このタイトル『501』は「第501統合戦闘航空団=通称:ストライクウィッチーズ」とは何の関係もありません。先方は502:ブレイブウィッチーズに世代交代しますから……(劇場版の再結成云々は回収されるのかって話はさておき)。

 

 ハマジム最新作AVの劇場編集版『劇場版501』を鑑賞しましたので、ひとまず覚書(filmarksにも登録されてないや…… 追記:登録されていたのを見落としてました)『テレクラキャノンボール2013』で一番身体張ってたであろうビーバップみのる氏が監督。

 

 まずはビーバップみのるの独白から始まる。何故、AVディレクターになったのか。「楽して金稼げるから」

 ある日、『テレクラキャノンボール2013』撮影後。AV女優・霜月るなちゃんが「有名になりたい」とハマジムの事務所にやってくる。みのるは「面白いAVが取りたい」と引き受ける。

 みのるは「有名になれる方法」と「面白い」を突き詰め、これまでの顔射歴代最多とされる500発という記録に目をつける。「記録は残念ながらいつか塗り替えられてしまうものである」が、そこにラスト1回豚の精子で顔射を、という『501』というビデオの撮影企画が浮上する。撮影期間は3日間。

 まずはるなにナンパをさせるが、誰にも相手にされず、開始からしばらくして挫折。取材・会議のため、みのるはるなとともに大阪帰りに同行する。

 「学校を中退してAV女優になった」。そう身の上を明かしたるなの自宅は、家賃月20万円の高級マンションだった。

 みのるはるなに「好きな映画は?」と聞く。「『プリティーウーマン』」

「俺は『ロッキー』が好きだ」

 『ロッキー』のDVDを見ながら「スタローンは仕事がなくてAV男優をやっていた、その中で一発念起してこの映画を作った」という、ロッキーにまつわる話を始める。

 あの『テレクラキャノンボール2013』のコピーのノリそのままに、「誰もやった事ないことじゃないと、有名にはなれない」とみのるは言う(台詞まちがってたらごめんなさい)。

 みのるとるなの間に見解の相違が深まっていった。そして、みのるはるなの自宅を去り(追い出され)、大阪の夜の街を一人歩くことに(ナンパは忘れない)。

 翌朝、女の子からtwitterのDMが届く。「一晩考えたけど、無理です」という内容だった。

 かくして『501』の企画は頓挫し、みのるはとぼとぼ東京に帰る。撮影期間の3日間は終わりを告げた。

 

 だが、みのるは撮影を続行した。

 

(ここから想像もつかない方向へ話が転がっていきます。気が向いたらあらすじの続きかきます)

 

感想

 『ロッキー』を作りたいと言ってた監督がたどり着いたのがパゾリーニ『豚小屋』のような(直喩)やばすぎる映画でいろいろ言葉を失った。食事で食べかけのカツ丼を映すシーンや彼女との口論シーンに代表されるように自分の駄目さを前面に出してしたり、過去を悔やんでみたり、脱サラしたデリヘルカップルの離婚とか結構おセンチな仕上がりになっている一方で、クロノスとカイロスの引用を行って作中に編集で反映させてみたり(特に最後のお婆さんの女優は白眉)、ものすごい勢いのある作品に仕上がっていておもしろいです。

 いつものハマジム作品同様、「ヌキ」につかえるものでは決してないし、みのるの勝利欲は女の子が(特にるなちゃんに感情移入してる人は男でも)見たら間違いなく激怒するものでしょう。でも僕は買います。この狂気……もとい心意気。僕は映画館出た後「こんな底辺で何してんだろうな」って考えてしまった。

 ちなみにこの『劇場版501』、公開初日から何度も何度もみのる監督自身が編集を重ねているらしく、僕が見たのは元町映画館の5/6上映ver.でした。ご本人にお会いしなくてよかったかも。たぶん「あの後彼女とどうなったんですか」って聞いてしまってたかもしれないから。

大阪・兵庫圏の4DX事情

(2/23/12:21 追記)

まえがき

 本稿は管理人が4DX劇場を見て回った雑感をまとめたものです。ただし、まだすべての劇場を行脚できているわけではないので、適宜追記いたします。

 

本文

 2013年6月あたりに、4DXと呼ばれる上映方式が日本・名古屋に上陸いたしました。こけら落としは『アイアンマン3』でした。そして、その年の8月。『パシフィック・リム』の上映が開始。名古屋の奥地にある施設(名古屋駅から地下鉄とバスの乗り継ぎで1時間弱かかる場所にある)にもかかわらず、各地からファンが集結。満席完売が連日続出し、この方式は一躍ブレイクを果たすこととなります。のちに館数が全国的に増加し、アニメ番組も催され、そちらでは平和島で上映された『劇場版 進撃の巨人 前後編』で認知されるはこびになります(幕間に『ドラゴンボール』二作があったけどあっちはあんまし入ってた印象がない)。

 

 効果としては、

・Motion(モーション。イスが上下左右に動く)

・Water(水。座席手前の噴射口からスプレーのように水が飛び出る)

Air(エアー。座席の頭の部分からプシューっと出るアレ)

・Scents(におい。ただし実感としてはたいていアロマ系)

・Bubbles(泡。劇場の――基本前方の――天井からシャボン玉がおちてくる)

・ Fog(煙。劇場前方下側の機械からけむりが飛び出る)

・Rain(雨。基本映画の雨のシーンで天井から降ってくる。びしょ濡れになるラインではないので大丈夫とは思うけど端末の持ち込みは控えたほうがいい)

・Snow(雪。現状管理人は未体験。)

・Wind(風。その通り天井の装置から劇場内に風が流れる)

・Lightning(発光。パニックシーンなどでフラッシュがパチパチと光る)

 

 ついで別のライド方式としてMX4DがTOHOシネマズに設置されましたが、本稿ではMX4Dは無視して4DXに集中して語ろうと思います。本稿を立ち上げる最大の目的たる『ガールズ&バンツァー 劇場版』の上映方式が4DXのみであるからです。さて、初週末は軒並み完売だそうで畏れ入りました。(追記:興行通信社の2/23付週末興収ランキングで、前週24位→8位にランクアップ)

 

 さて、全国には(2016/2/19現在)33の4DX劇場の点在が確認されております。

 

 うち、大阪・兵庫圏では以下の劇場に4DXが設置されているとのことです。

アースシネマズ姫路 4DX(収容:97席/スクリーンサイズ:未公表/音響:デジタル7.1ch)  

イオンシネマ四条畷 シアター1(収容:108席/スクリーンサイズ:未公表/音響:未公表)

109シネマズ大阪エキスポシティ シアター4(収容:52席/スクリーンサイズ:未公表/音響:未公表) 

シネプレックス枚方 No.6スクリーン(収容:112人/スクリーンサイズ:13.3 x 5.6m/音響:5.1ch・HDCS)

 

 ちょっと足を運べば、

ユナイテッドシネマ橿原(奈良県)(収容:96人/スクリーンサイズ:11.1 x 5.8m/音響:5.1ch)

 にもあるらしい。

 

 まずは共通事項。大事なことなのに意外とどこにも記されていない。

 

1.ポップコーン、ドリンクの持ち込みは推奨できない。

 ほぼひっきりなしに椅子が動くため、悲しいことに飲み食いに手をのばす暇がないんですよ。ドリンクホルダーが両肘についてるけど、はっきりいって気休めだったりします。

 

2.手荷物を預けるロッカーあり。ただし100円返却式なので100円玉が最低一枚必要。

 ほぼひっきりなしに椅子が動くため、あとエフェクトで水が飛んでくるため、外に荷物を保管しておく必要があります。そのため4DX劇場のすぐそばにはロッカーが常備されている。

 ただし、全部で30~40口ちょっとぐらいしかない。4DXの座席は100前後。つまり「1口1グループでつかってね」ってことですね。みんなで仲良く仕分けしましょう。

 100円玉がないときは両替してはもらえますが、複数行脚して見るに劇場係員もそんなに100円玉じゃらじゃら常備してる感じではなさそうなので、可能な限り用意された方がいいです。あと、お金が一銭もないと預けられません。自己責任で、荷物汚れる破損するの覚悟で劇場持込みを余儀なくされます。

 基本手荷物を預ける用(大都市の300~400円サイズぐらい、あるいはもうちょっと小さめの大きさ)なのでキャリーバッグとかは入らないです。大荷物は素直に係員に相談してあずかってもらうなりしましょう。

 

 このくらい。

 

 さて、そんな折に、何館か行脚してみての雑感をつらつら書き連ねていこうと思います。ただ、管理人は大画面派の重低音派なので、そこはご容赦ください。(立川には当然行ってます。塚口はホームグラウンドです)

 

・アースシネマズ姫路

 ここでは『ジュラシック・ワールド』を見た。エフェクトの効果は結構いい感じ(ただ、バブルが出てたかは曖昧。雨や雪は作中に出てこないので確認できず)。音の良さに関しては四条畷より上かも。スクリーンサイズなんですが、これは普通のシネコンの150~200席級の劇場(高さ3~5m)を想定してもらうといいかも。音は結構高音やバスが幅広く効いてていい感じ。立地は姫路駅から歩いて5分と良物件。ただ、梅田からは遠い。

 

イオンシネマ四条畷

 ここでは『パシフィック・リム』を見た。なんとスクリーンが天地いっぱいにひろがってる仕様(画角はビスタサイズ基準)。イオンシネマ風に言うとULTIRAみたいな感じです。これは贅沢。ただ、それに比して若干音が小さい印象。普通のシネコンならアベレージと思いますがこのサイズで物足りないってのはIMAXに慣らされたんだろうなと。エフェクトの効果はおそらく姫路とどっこい。(匂いの部分はそこまでって感じで、椅子の動きもそこまで派手じゃない。でもたぶん名古屋で4DX初体験時の感覚が忘れられないやつなのかも)。難点をあげると、期待していた幼少時のマコが襲われるシーンで雪が降らず。ただ、遠い。京阪電車で行く場合、萱島で降りたら命取り。バスが全然ない。寝屋川市で降りるとショッピングモール行きのバス(片道220円)があるので、それに乗りましょう。

 

・109シネマズ大阪エキスポシティ

 ここでは『スター・ウォーズ』を見……る予定だった。でもチケットが全然取れない。『ガルパン』はなお取れない。未体験ゾーン。退いたら道はなくなるので、見たら書きます。立地は梅田からだと大阪市営地下鉄で新大阪方面へ乗って「千里中央」まで出る→大阪モノレールの「万博記念公園前」で降りて歩いてすぐ/もしくはJRで茨木まで行ってバスに乗り換えて。の物件。ただ52席しかないのがつらい。ただ4DXにあぶれたからと途方に暮れてはいけない。ここには本来のアス比で見られるレーザーIMAXがある。日本で唯一本物の『エピソード7』が見られる会場である。

 

シネプレックス枚方

 未体験ゾーン。見たら書きます。

(2016/02/23/12:31追記)『ガルパン』をここで見た。なんとロッカー不足(1人客多いタイプの作品だからね、仕方ないね)で係員が札式で手荷物をあずかってくれた。最前部が通路をへだたり1列あり、そこ――ちょうど名古屋は中川コロナワールドの4DXシアターで普通の座椅子が置かれている部分。映画館で言うとTOHOなんばの1番スクリーンの前2列目みたいな部分――までもが4DXの椅子になっていて、なんとここでは機械から出てくるバブルとフォグをダイレクトに身体でうけとめることとなる。ということで過激派の人にはここの最前、おすすめです。ただし、地下鉄/JR環状線京阪電車→バスの乗り継ぎで梅田から1時間はかかる。あとさりげに平日日中はバス(片道220円)の本数が少ないので注意。

 

他地域まで手を伸ばすほど余裕がないので、あとの4DX施設に関しましてはほかの皆様におまかせします。(ただし、行脚に際しては平和島には『進撃の巨人』と『ガーディアンズオブギャラクシー』を見に行った。ここでしかやってなかったし)

旅物語 V 逆襲篇(スターウォーズ エピソード7 劇場行脚まとめ)

遅れてきた続きです。

 

1月アタマの小旅行のもうひとつの目的が、『スターウォーズ エピソード7 フォースの覚醒』を目星をつけた劇場で鑑賞することでありました。

 

スター・ウォーズ』は、シリーズごとに劇場がさまざまな設備を新たに投入する流れが確立されていました。エピソード6のTHXや、エピソード1のドルビーデジタルサラウンドEX、DLP上映などがそうでしたね。

この新たなる三部作も多例にもれず。しかし今までとはちょっと流れが変わり、劇場独自の規格が多様化しているという流れがあります(画面サイズに関してはTOHOシネマズのTCXや、イオンシネマ系列ULTIRAなど。音声に関してもDOLBY-ATMOSやaeroサウンドシステムetc.、のみならず、立川シネマシティが極上音響上映/極上爆音上映という劇場独自のシステムを確立させてしまいました。一方でDATASATは未輸入で、DOLBY SURROUND7.1CHは事実上の凍結とか、やや複雑なお家事情がある。)

 

なので、旅行記というよりは、各地で見て回った雑感をここに記す形とします。追記するよー。

 

・大阪エキスポシティ・レーザーIMAX

当然ですが、『スターウォーズ フォースの覚醒』は公開初日に駆けつけた身です。

私が選んだ処女喪失の会場は109シネマズ大阪エキスポシティ・次世代IMAXシアターでした。

私の場合『アナキン三部作』(エピソード1~3)は北野劇場(現:TOHOシネマズ梅田 シアター1)で見ているのですが、そこだと開演が最速18:30から30分遅れて19:00からになってしまう。プレミア上映も行われるだろうし、時差の関係で世界同時上映にもばらつきが生じるだろう。これ以上1秒でも遅れはとれない。大阪エキスポIMAXは18:30同時刻スタート。タイムラグなしで見られるぞ。ということで即断。

また、この次世代IMAXだと、画角が本来のIMAX(1.44:1)仕様なので、完全な情報が提供される天保山サントリーミュージアムIMAXが(不利益排斥の名のもとに橋本を中心とした大阪府により)閉館に追い込まれて以来、デジタルとはいえついに本来のIMAXシアターが復活するのです。感無量というものでしょう。

 

特色としては、ウリにしているだけあって、各地に点在するIMAXデジタルシアターとは似て非なる、完璧な設備をもった劇場であることでしょう。

 

通常のIMAXデジタルシアターだと解像度は2Kで、ときに実写であっても人物や背景の輪郭がカクカクしてるのですが、今回は字幕以外それを感じさせない、高さ18mの大スクリーンに堪えうる4Kの解像度でした。さらに、アスペクト比IMAXデジタルシアターの16:9と違って、こちらはおおよそ1.44:1の伝統に則った比率です。

 

3DフォーマットはIMAXデジタルとは異なり、DOLBY3D。IMAXデジタルシアターよりもやや小さめの眼鏡なので眼鏡オン眼鏡がすこし辛いかもしれませんが、明るさはほとんど損なわれません。料金は前売料金や据え置き分に1000円追加。しかし映画2本分近い入場料の価値は十分にあるでしょう。

 

私は最速上映をここで見たとき、館長さん「そのまま本編から入ります」の一言ののち場内はヒートアップ。ファルコンチェイスのシーンはみんなのけぞりながら見ていましたし、私はというとイスのひじあてをつかんでいました。ベストポジションはやはり劇場中央のエグゼクティブシートかなあ。

 

ただ、その分(PCモニターでシネスコの映画を見るときみたく上下に黒帯が入るので)全角シーンの後だとシネスコサイズでさえ小さく感じてしまうのは難点かもしれない。いや、他の劇場と比べても迫力は段違いなのですが。

 

しかしその難点をはねのける、全角とシネスコパートをいい塩梅で切り替えることで最初から最後まで大画面の迫力が失われない編集が行われた映画が一本ありました。はい、ダークナイトですね。

この映画がIMAXフィルムを用いた撮影を行い、(壁いっぱいに大写しになるジョーカー、トラック縦転、病院爆破に魅せられたものが多数出現し)その後IMAXカメラを用いた撮影がいっきに普及することになりました。

そして悲しいことにこの映画、日本初公開から(たった一度の天保山サントリーミュージアムIMAXシアターで行われた関係者向け試写を除いて)本日に至るまで、国内の客に「完全な形」で披露されたことはソフトリリースも含めてただの一度もありません(画角が16:9であるIMAXデジタルシアターの上映は「完璧」や「本物」ではない)。この機会にどうか、一度でいいので次世代IMAXで、『ダークナイト』を見せてほしいです。

 

長くなりましたが、旅行記に戻り、海老名へ行ったことについて書きましょうかね。

 

イオンシネマ海老名スクリーン7 THXシアター(音響監修・河東努氏)

新宿から海老名駅までは京急線に乗って約1時間。往復にかかる交通費はおよそ1000円。県をまたぎ、神奈川へ。電車内で傷の舞台挨拶レポートをブラッシュアップ。

海老名駅前には様々な設備がそろっていました。しかしながら駅に出るとすぐに目につくビルにはTOHOシネマズ海老名のロゴが。お客さんはあちらに吸い上げられるのかな。

ちょっと歩いて少し古びたイオンの建物の奥へ行くと、元・ワーナーマイカルシネマズ海老名こと、イオンシネマ海老名です。日本で最初にTHXを導入した劇場。行くのは初めてでした。

そこのスクリーン7番がTHXシアターにあたるわけですが、通常のシアターと別の場所に設けられている仕様。他のシアター群とは別に、専用のスペースへ続く階段をのぼり、劇場内へ。

ゆえに立川シネマシティやサンサン劇場シアター4などと同様に、完全に他シアターからの音漏れを防ぐ措置が取られている(たとえば、バルト9のシアター9とか、TOHOなんばとかだと、すぐ隣にスクリーンがある構造なので、隣の部屋のスピーカーから重低音が漏れて聴こえることがある。多くのシネコンで静かなシーンなのに妙な振動ががごおごお響いたりするやつがありますが、あれが重低音漏れ)。

劇場の扉をくぐり、階段をのぼると、目線の高さが銀幕の中央よりちょい下ぐらいの位置に配置された大きなスクリーン。私は前方ブロックのセンター最後尾に着席したのですが、すごい見やすい感じでした。視界がほどよく支配(視野の上下左右ギリギリのところまでスクリーンが広がるように。しかし視界から漏れることはない。感覚としては、今は無き新宿プラザ5列目センターや、TOHO梅田10番スクリーンの前から3列目ど真ん中に近い)され、心地よいです。


音も正直(梅田で天井の鳴りを感じず200円無駄にした)DOLBY-ATMOS以上に、ほどよく伝達される。キンキンうるさすぎず、その一方で迫力を損なわぬスピーカーの音(立川aスタや行きつけならサンサン劇場シアター4の音に近い)。ファルコンチェイスや酒場のシーンの音でそれぞれどんなエンジンが鳴っていて、誰が何を話しているのかよくわかる、良質な音。

総合的に通常劇場の鑑賞環境としては、私が見た中ではベストでした(少なくとも、視野の面に関しては最高。これで追加料金なしなのだからありがたい話)。とはいえ立川の極上爆音に行けてないので、まだベストを決めかねてはいます……。

 

内容ですか?私はもうファンファーレがなれば満足ですし、レイの一挙手一投足でもう後は「何やってもいいよ」って状態でした。彼女にボコボコにされたい。私ボコだから。