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Kokone-works

好き放題に、「お酒を飲んだ勢いで」。 サークル活動、はじめました。「ここだけネバーランド」というサークルの主催です。 

ピンポン the animation(湯浅政明監督)

 原作の刊行が1996年ということで、もう18年もたったのですね。去る2002年に窪塚洋介主演の劇場映画(I can flyの元ネタ)が公開されてから、なぜか今になってアニメーション化ということで、『鉄コン筋クリート』には勝てないだろうなと思いつつも湯浅監督の最新作としては期待せずにはおれまいとつらつらと見てたら、とんでもない大当たりでした。ルールはいちいちルールブックを見ないと把握できない卓球素人のアニメ・ファンの感想です。 物語はおおむね原作通りに進行するのですが、ルールの変更に伴う改変を見て、ラケットを捨てることについての改変も同様に時代の変化に沿ったものと思いきや、最後の最後で、ペコの心情を象徴する伏線として昇華されていたというすばらしいもの。そして、自らの尊厳を取り戻すところで終わっていた物語は、ヒーローたらしめんとするペコがスマイルを救済するところまで(普段原色のカラーをコントラストの効いた作風で描く湯浅監督があえて松本大洋劇画をそのままアニメにしたようなモノクロで)きっちりと描かれ、物語として文句なし。 ◇ 『鉄コン』を見ててもそう思うんですが、松本大洋漫画って、一見ドライに見えるんですが、その根本はもっと人間臭い、抒情的なものなんですよね。でなければ、フィクションでしかないはずの風景が親しみや懐かしさをもって迫ってきたり、アクマやチャイナみたいな人があんなに魅力的に描かれることはないでしょう。 ◇ 今季完走できたアニメがあとは『ラブライブ!』『シドニアの騎士』、あとは継続組だけというのはいささかまずくないかなあ……