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Kokone-works

好き放題に、「お酒を飲んだ勢いで」。 サークル活動、はじめました。「ここだけネバーランド」というサークルの主催です。 

THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!(錦織敦史監督) その1

 本当は1月の公開直後に書く予定だったんですが、伸びに伸びてとうとうビデオリリースされるに至るまでになってしまった……。胸中万感のあまり複雑な思いを抱いている作品の一本となってしまったからです。号泣したのは言うまでもない。

 

 もうずるずるひきずってても仕方ないので、思いついたことを更新していくって形でやっていこうとおもいます。あとで映画に至るまでの流れとかの解説とかも込みでまとめたいけど、時間取れなさそう。

 

 赤羽のどこかに据わる小さなビルの3階に、765プロという芸能事務所が存在する。そこに所属する13人のアイドルたちをみずから、鍛え、育て、デコレートさせて、それをネット上で競い合う……という内容の筐体ゲームが、2005年にゲーセンに現れはじめた。それが、ナムコよりリリースされた『THE IDOLM@STER』(以下、アイマス)だった。

 あるメディア展開の失敗(詳しくは、9.18事件を参照)で、一時期は終わると絶望視すらされていたアイマスも、紆余曲折をへて、もともとシミュレーションゲームの範疇にあったシナリオを、13人+プロデューサーが、時に笑い、時に泣き、自分の限界やできないことといったどうしようもない壁にぶちあたり、それでもめげずにさまざまな試練を乗り越える……という人々の共感を呼ぶ物語に昇華させたTVアニメーションが放送されたのが2011年のこと。そのTVアニメーションとほぼ同じスタッフが、TVアニメーション終了後に(これまでに何度も開催された)13人を演じる役者によって演じられたコンサート『THE IDOLM@STER 7th ANIVERSSERY LIVE みんなといっしょに!』をモチーフに、新たに手掛けることとなった劇場作品が本作である。

 

 で、これは最初に見た時、自分にとっては「信仰」の話に感じられました。ここでの信仰というのは(アイドルにかぎらず、すべての創作物に言えることなのですが)好きという感情についての処遇です。意外にも、「夢」や「希望」という言葉はこの映画には出てこないんですよ。その代わりになるのが「憧れ」ということばです。夢と憧れはどう違うのか。同じ「なりたい」という願望であることに代わりはないけれど、憧れは、その人間の行動に対して、本当に強い、強い感動を得て、自分もああなりたい(あんな作品を作ってみたい)と感じ、そのために努力するモチベーションのことを言っていると思うのです。(F先生や大友克弘にあこがれて漫画描いてた人なので、彼女ら――あるいは、バットマンのロビンとか――の心理に非常に共感した)

 その信仰というキャラクターについての処遇は、主に(裏の主人公である)矢吹可奈というキャラクターが負っています。音痴でダンスも(普通の人よりずっと練習を積んではいるけど)上手い方じゃない彼女が必死で練習したり、春香そのものの役割を演じようとするのは、春香にあこがれているからというのは当然ですが、私は一歩踏み込んで、彼女がTVに映る春香に「救われた」と感じているんですよね。

 ここからは完全にヒキコモリとか発達障害者の心理(当事者だからね)なんですが、自分は可奈ちゃんっていじめられてた(あるいは学校や家庭でうまくいってない)んじゃないかなと思ってます。はっきりとした描写はないのですが、(裏でプチシュー喰っちゃうシーンに代表されるように)意志が弱く、ところかまわず感情に任せて音痴な歌を歌うって子が学校にいたらコミュニティの中でどういう扱いを受けるかなんて明白じゃないですか。やってるかは知らんけど。

 それがわかるように、最後の最後にいたるまで、可奈の名前を呼んでいるのは、唯一奈緒だけである。彼女だけが、可奈がアイドルを目指す過程に入ったときにようやく得られた、たった一人の友達(というよりは一歩ひいたとこにいるお目付け役)だったんじゃないだろうかと思うのです。だから星梨花ちゃんが駆け寄ってはじめて可奈の名前を呼んだ瞬間ってかなり重たいんですよ。可奈は春香に二度助けられたということになるんですが、ここで身も心もズタズタになってから救われた可奈の心情にかぶさるように、それこそ自分を含めたPたちが信仰してきたアイマスに対する感情に、重なるような気がするのです。アイマスの歴史に挫折が存在するのもそうですが、少なくとも私はアイマス(アニメとか映画とか好きな芸能人とかあるけど)を趣味にしてできた友達がいる、「救われた」人間です。

 これをまずこの映画を筆者が絶賛する一つ目の理由とさせていただきます。続きは後日。(感情任せに書いてるので、後日記事の加筆修正の可能性あり)